会社員の不妊治療 有給を取る方法①~取得の流れ~
前回は不妊の原因と治療内容・時期について記載しました。今回はその中で紹介した治療中大変だったことの1つ、有給の取り方を話していきます。
今回は①として、有給取得の流れを紹介します。
次回②では印象良く休むための行動を紹介します。
個人的にこの方法だと気持ち的に楽だったなぁという内容なので、合う合わないはあるかと思いますが..休みの取り方、カミングアウトするしない等は働きながらの不妊治療での悩み事のひとつだと思うので、参考にしていただければ幸いです。
もくじ
役職名の前提
仕事によって役職名が異なると思うので、ここでは以下のような名称を使用します。
不在対応者:自分が休んだ時に1番フォロー役になってくれる人
チームリーダー:自分が所属している小さなグループを束ねている人
課長:いくつかのグループを束ねている人
部長:その職場全体を束ねている人
不妊治療をカミングアウトする?
結論、筆者はした方が断然楽でした!
ただ、タイミングや段階、言い方は重要です。
方法は?
筆者はすべて対面で話しましたが、課長部長クラスは会社の規模、業務上や関係性の近さによってはメールでもよいかもしれません。
伝える時期、対象者、内容と意図
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第一段階
時期
実際に通院を始める以前の月
対象者
不在対応者
伝える内容(・)と意図(→)
・不妊治療のため婦人科に通院をする予定
・上席には婦人科系に通院とだけ伝えるつもりだけど詳しく聞かれたら伝えるつもり
→隠すより「不在対応者さんには普段からお世話になっているし迷惑かけてしまうかもしれないので誰よりも先にお話させていただきました」というのを伝えたほうがお互い気持ちが良いし親身になってくれました。自己開示(秘密の共有)をすると親密性が増すという心理もあると思います。伝える際はこの後紹介する「注意点」も参照ください。
・排卵周期によって受診のタイミングが決まる検査もあり、〇月から月に1-2日ほど急な休みを取ることがあるかも。大抵3日前までには分かる予定
・不在対応者さんのお休みが被りそうな時は調整するので言ってください!(次の排卵周期に休みを取るようにするなど)
→どのくらいの頻度でいつまでに分かるのか、不在対応者さんの都合がある場合は?の疑問を解消
・業務に支障が出ない行動をすることを伝える(休むタイミングは病院で分かり次第すぐ連携する、普段から前倒し業務や必要に応じて不在対応者にはきちんと伝えて仕事に支障がないようにする等)
→極力迷惑をかけない意思を伝えて業務への不安を軽減する
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第二段階
時期
第一段階のすぐ後
対象者
チームリーダー
伝える内容(・)と意図(→)
・婦人科系の検査通院をする予定
・受診が病院の指示により不規則なため、〇月から月に1-2日ほど急な休みになるかも
・業務に支障が出ない行動をすることを伝える(休むタイミングは病院で分かり次第すぐ連携する、普段から前倒し業務や必要に応じて不在対応者にはきちんと伝えて仕事に支障がないようにする等)
→知られたくない場合は 婦人科系、検査 と織り交ぜることで気を遣って詳しくは聞かれないかなと思います。
・上記内容については不在対応者には既に共有済であること
→チームを管轄する立場のチームリーダーとしてはチームがきちんと稼働するかが重要なので、不規則な休みが数日あるが業務に支障がないようにすることを共有
・課長と部長にも、不規則な休みがあるがチーム共有はしていることを伝える予定だが、直接自分から伝えるべきか?
→会社の規模によっては気軽に社員が話しかけられないこともあると思うので、勝手に行動せずに、リーダーに指示を仰ぐと良いと思います。
チームリーダーから話しておくよ、特に伝えなくていいよ、自分で話しておいて等の指示に従います。その際はきちんと伝える内容をチームリーダーと共有しておきましょう。
補足
会社によってはチームリーダーの立場の方が不在対応をしてくれたり近い立場の場合もあるので、その場合は第一段階と同じ内容を伝えた方がいいと思います。
どこか悪いの?とか心配してくれる場合も状況によっては伝えてしまった方がのちのち楽だと思います。
ちなみに筆者はチームリーダーと関係性が近く、心配もしてくださったので、どうした?と聞かれたら隠さずに実は..とすぐ話してしまいました。
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第三段階(第二段階のチームリーダーの指示に応じて)
時期
第一第二段階が済み、上席の都合の良いタイミング チームリーダーの指示による
対象者
部長、課長
伝える内容(・)と意図(→)
・通院のため不規則な休みがある
・業務に支障がないよう前倒し業務や必要に応じて不在対応者に依頼していく
・チームには共有済
→直接業務上の関わりが薄い場合でも、管理者としては最低限把握したいはず。内容は第二段階でチームリーダーとも相談すると良いと思います。
こちらも第二段階同様、仕事の関係性によってカミングアウトしてもいいと思います。
補足
筆者の場合は深くは聞かずに体は大丈夫なの?とだけ聞いてくれたのですが、
のちのち通院が長くなったため個別面談の際に伝えたら
そうかなーと思ってたよー!と言われました。
部署の規模が小さく関係性が近かったので諸々考慮してもらえて気楽でした。
伝える際の注意点
重い空気にしない!
デリケートな話なだけに、相手も気を使います。関係性にもよりますが、こちら側が深刻そうにするのは良くないので「うまくいくか分からないけど挑戦してみようと思って!」「不安ですがもしダメでも励ましてください涙」くらいに話していました。
その方がのちのち段階が進んだ時も、「次の段階に進んだんですがこのくらい休みが必要らしくて...」等と伝えやすかったり「体外受精て自己注射あるって友達から聞いたことあるけど体調大丈夫なの?」などと声をかけてもらえることもありました。
仕事はきちんとこなす!
次回②で詳しくお伝えします。
お願いだけではやっぱり良くないのでその分きっちり仕事への貢献も意識するが吉です。
メリット
カミングアウトのメリットは変に隠したりぼかさなくていいので周囲の理解が得やすかったです。言い訳を考えることもしなくてよかったので気が楽でした。
デメリット
筆者の場合はメリットが大きかったのですが、もちろん理解を得られない可能性もあります。全員がいい顔をするわけではないことを心得ておいた方が良いかもしれません。
ある特定の人の目を気にして機を逃すより、自分の人生において何が大事か優先すべきかを考えて気にしない方が精神衛生的によいと思いますが、どうせなら印象よく休みたいという方は、次回記事②の方法も見てみてくださいね。
筆者は②の回で紹介する印象良く休むための方法をしていたおかげか、いやな噂を聞くことはありませんでした。(知らなかっただけかもですが笑)
印象よく休むための行動についても次回の記事でお話します
ひとつの記事でまとめきれなかったのでこの方法についてはまた次回お話したいと思います。
長くなってしまったのですがここまで読んでいただきありがとうございました!